寝る前に本を読むことが好きです。
読んでるといつの間にか寝てしまいます。
最近では、Kindle Unlimitedで読むことが多いです。
今日は昼寝をしようと思って本を読みました。
しかし、おもしろくて寝るどころではなくなってしまいました。
その本は、最近よく読んでいる森沢明夫さんの『癒し屋キリコの約束』です。
あらすじ
銀杏商店街にある、純喫茶「昭和堂」。
その店内には、神棚と賽銭箱がレジ横にある一風変わった喫茶店。
オーナーは、美人で色香漂う有村霧子(ありむらきりこ)。
喫茶店のオーナーなのに、ぐうたらでコーヒーも紅茶も「まずく」しか入れられない。
なので、美味しいコーヒーや紅茶を入れられる、雇われ店長の柿崎照美(かきざきてるみ)通称カッキーが店を仕切っている。
そしてこの昭和堂は「癒し屋」という裏稼業を行っている。
「癒し屋」を頼りにくる人々の悩みや困りごとを、霧子さんがいつの間にか解決してしまう。
解決したら、報酬ではなく賽銭箱にたっぷりと「お賽銭」をいただくというシステム。
なんとも不思議な魅力のある霧子さんだが、彼女にも悲しい過去があり・・・。
人生に悩んでいる人にぜひ読んでほしいおすすめポイント3つ
- 霧子さんのアドバイス
- 雇われ店長カッキーの人柄
- 霧子さん・カッキーの過去の出来事
おすすめポイント①霧子さんのアドバイス
霧子さんは、とにかくお金がほしい人。
だけど、自分ではあんまり働きません。
雇われ店長のカッキーや常連客の入道さん、涼くんなどを上手に使い、癒し屋の依頼をこなします。
そして、そこで霧子さんが行うことや発するアドバイスが、目からウロコなんです。
例えば、嫁姑が仲が悪くて、ギクシャクしている2人の関係を修復するのにとった方法が、
お互いの悪いところをノートに書き出し、交互に言い合います。
だけど、続けるうちに言うことがなくなります。
すると霧子さんは、今度は良いところを書き出させて、言い合わせます。
すると、お嫁さんが泣きながらお義母さんに「ありがとう」と言って、関係がよくなります。
その他には、自分の境遇が不幸だと思い、そのストレスから万引をやめられない主婦に対して、
「あなたの手はいくら位の価値があるの?」と自分の体に値段を付けせます。
最終的に合計1兆135億円になります。
そしてこう言います。
「幸せってね、なるものじゃなくて、気づくものなのよ。もしも自分のことを不幸だと思ったら、そのときは自分の体の値段を思い出して、ついでに身のまわりのモノを片っ端から値段に置き換えてみるといいわ。もちろん、家族の値段も含めてね。そしたら、いかに自分は恵まれていて、幸せかってことを思い出せるから」
ここだけ切り取っても伝わりづらいですが、「そうかそういう考え方もあるんだな」と思えることが多々あります。
霧子さんの考え方って、悩んでいる時に言ってもらいたいなと思えることがおおいです。
おすすめポイント②雇われ店長のカッキーの人柄
守銭奴で自由なものいいの霧子さんとは反対の、心優しい穏やかなカッキー。
カッキーは涙腺が弱くて、悩んでいる人たちに共感してすぐに泣いてしまいます。
そのカッキーの様子が、読んでいるこっちまで涙を誘います。
そして、カッキーの入れるコーヒーの美味しさ。(実際には飲めませんが)
ぜひとも飲んでみたいと思わせます。
おすすめポイント③霧子さんとカッキーの過去の出来事
霧子さんには、殺害予告が届きます。
だけど、友達のいたずらだと言って警察には通報しません。
カッキーは、血をみることが極度に苦手です。
人が殴られるところを見ると失神してしまいます。
そんな2人にはそれぞれ悲しい過去の出来事があります。
その出来事が、話が進むにつれて明らかになります。
霧子さんとカッキー、ふたりが一緒にいたことでお互いがお互いの傷を癒やすことになります。
そして、ふたりとも過去の出来事を乗り越えます。
過去の出来事から乗り越えるのって大変なことだけど、霧子さんは言います。
「過去は断ち切ったと思っていても、いつまでもつきまとって重たいけど、しっかり受け入れたらその瞬間に軽くなるんだ」と。
まとめ
私の語彙力では、霧子さんの魅力がひとつも伝わりませんが、心に刺さる言葉がいくつもありました。
私自身はとても励まされました。
人生にいろいろ悩むことがありますが、なにかしらのヒントが見えるかもしれません。
ちょっと悩んでいたり、迷っている時に読んでみるといいと思います。