待ちに待った漫画が発売されました。
田村由美さんの『ミステリという勿れ10巻』です。
ミステリーという勿れ(なかれ)とは
月刊フラワーズ(小学館)にて連載中のミステリー漫画です。
2021年12月現在で、コミックが10巻発売されています。
電子書籍を含めて、累計発行部数が1300万部を超えている人気作です。
来年の1月からはフジテレビにてテレビドラマが放送されます。
主演は、菅田将暉さんです。
10巻のあらすじ
10巻は青砥編クライマックス!
娘を誘拐された刑事・青砥と行動を共にすることになった整。
しかし事件は、8年前に青砥が冤罪を起こした未解決事件へと繋がってゆき…!?
引用:Amazon
主人公 久能 整の魅力:細かいことに気づき考える力
整くんは、いろんなことに疑問をもって、それについて考える青年です。
その視点が、「そんな細かいことをきにするの?」というようなことから、「そんな考え方もあるんだ」というようなことまで様々です。
たとえば、1巻を読んで印象に残るのは、子どもが生まれたばかりの若い男性刑事が自信満々に「俺はゴミ捨てとかしてるから、少しは手伝ってるって感謝してほしいわー」と言います。
それに対して整くんは、「ゴミ捨てってどこからですか?」と返します。
まとめられたゴミをただゴミ捨て場に持っていくだけで、手伝とは言わないと解きます。
「家中のゴミ箱からゴミを集めて、分別して、ゴミ袋の在庫を確認して…ここまでが大変なのに捨てるだけで感謝しろって言われても…」
なるほど!とひどく感心しちゃいました。
普段感じていることも、改めて言葉にすることってあんまりなくて、不満ってたまりますよね。
そんなことが、きちんと言葉にされているのが、この漫画の魅力のひとつでもあります。
10巻を読んでの感想
青砥刑事の娘が誘拐された事件は、意外な展開により8年前の冤罪事件の真相が明らかとなります。
青砥刑事は、シュッとしていて一見冷たい印象を与えます。
しかし、周りをよく見ていて細かなところまで心配りをしていることがわかりました。
家族想いで、整ことのも毛嫌いしているようでしっかり守ってくれていました。
事件を起こした犯人の動機は、あまりにも自分本意な理由でした。
なにか起こっても、それはけっして自分のせいではなく他人のせいだと思ってしまう人でした。
今回の犯人にたいして共感は全然できないけど、辛いときほど自分自身を客観的にみることって大事なんだなと思いました。
世の中、みんながもう少し自分以外のことを考えられると穏やかにすごせるんじゃないかなと思いました。
もちろんミステリーとしてもおもしろい!
整のうんちく語りもかなり魅力的ですが、ミステリーとしてのストリーも面白いです。
整くんは、その後さまざまな事件に巻き込まれ、事件の確信をついていきます。
しかし、その事件とは別になにかが起こっている伏線がはられています。
そのミステリアスな部分があるから、もっと続きを読みたいと思わせてくれます。
好みがあると思いますが、ミステリー好きの方にぜひ読んでほしいです!